2007年04月12日

セカンドオピニオンの危険

本日「セカンドオピニオンの危険」題して産経新聞コラムが掲載されていた。内容は「自分が気にいる答えをくれる医師を探す行為になっる危険性がある」とのことだった。確かに外科手術が必要な病気を内科的に治療して手遅れになるケースもあるのであろう。セカンドオピニオンが一般化するほど、治療公平性という観点ではなく、自分の偏った意思に従う可能性もあるかもしれない。

以下コラム引用

 主治医以外の医師の意見を求める「セカンドオピニオン」が注目されている。手術を勧められた患者が、別の医師の意見を聞いたら、手術せずにすんだなどである。

セカンドオピニオンを勧める人々は、これをより安全な医療と考えているようだ。しかし、そこには危険がひそんでいる。当たり前のことだが、最初によい治療を勧められたのに、セカンドオピニオンを聞いて悪いほうを選ぶことがあるからだ。たとえば手術をいやがる患者が、内科的な治療をしているうちに手遅れになるケース。

 セカンドオピニオンが「気に入った答えを言ってくれる医師さがし」になっていないか。これでは次々医師を替えるドクターショッピングにつながりかねない。

一つの病気を二重に診断するセカンドオピニオンは、ぜいたくな医療である。なのに新聞やテレビはセカンドオピニオンのよい例ばかり紹介する。がんの疑いがあると言われた人が、セカンドオピニオンで詳しい検査を勧められ、がんではないとわかった例など。そんな記事を読めば、だれでもセカンドオピニオンを受けたくなる。しかし、現実にはたいてい同じ診断を受けるだけだ。

 セカンドオピニオン外来を担当している知人の医師に聞くと、セカンドとファーストがくいちがう率は一割以下だという。細胞診まで受けたがんの診断が、くつがえることはまずない。

 病気の事実を受け入れるのは簡単ではない。少しでも安心を求める気持ちもわかる。しかし、逃げ道をさがすより、腹を決めて立ち向かう気構えのほうが、有益であることが多い。

作家・医師 久坂部羊
2007/04/12 07:40

出典:産経新聞